こんにちは。0xMach(0xMach)です。今回はGnosis Safeの作成手順から周辺のDAOツールutopialabs、coinshiftを実際に触っていきたいと思います。
目次
Gnosis Safeとは?
Gnosis SafeはGnosis社が開発した、誰でもマルチシグウォレットを作成することができるプラットフォームです。マルチシグは取引を行う前に複数の承認者が必要な点が特徴です。例えば、ビジネスの主要なステークホルダーが3人いる場合、取引を送信する前に3人全員の承認を必要とするようにウォレットを設定することができます。 これによって、資金の安全性を確保することができます。
ちなみに、「マルチシグでの署名」はOptimism($OP)のエアドロップ条件にも入っていたので、Gnosis Safeを理解し触ることで今後エアドロ対象となるプロジェクトが出てくる可能性はあります。エアドロ条件については以下にまとめていますので参考にどうぞ。
Gnosis Safeの主な機能
複数の署名
ユーザーは、チームが暗号資産を管理する方法をカスタマイズでき、取引の確認にあらかじめ定義された数の署名を必要とするよう設定できます。
Apps対応
Gnosis開発のSafe Appsプラットフォーム上でDeFiプロトコルを直接操作でき、uniswap、Curveなどのアプリケーションをサポートします。
WalletConnect
Gnosis Safeは、Web3アプリケーションとの対話を容易にするためにWalletConnectをサポートしています。
マルチチェーン対応
Gnosis Safeは、Ethereum、Polygon、BSCを含む11のチェーンに対応しています。
Gnosis Safe作成手順
Gnosis Safeのアカウントは、複数の所有者から構成されています。Gnosis Safeのアカウントを作成するには、まず署名用ウォレットを接続する必要があります。ビデオチュートリアルを貼っておきますね。作成は1分でできます。
1、公式サイトにアクセスし、“Open App”をクリック
2、ウォレットを接続し、"+Create new Safe"をクリック
3、ウォレット名を入力します
4、署名者・しきい値を選択する
- これらのアドレスは取引の送信と承認許可が必要となるので重要です(後で削除したり置き換えたりすることができます)
- しきい値は例えば、3/3、3/5、7/10などを設定することができます。 高ければ高いほど安全です
- 個人でよくある設定は、所有者3人(メタマスク1人、ハードウェアウォレット2人)、しきい値2人のウォレットで、メタマスク+ハードウェアウォレット1人が日常的に署名と取引の実行に使われます。 2つ目のハードウェアウォレットは、他の2人の所有者のうち1人が紛失した場合に備えて、安全な場所に保存するといったケースが考えられます。
5、ウォレットが作成できたら、アドレスをコピーしてETHを送金しましょう。(通常通りメタマスクからの送金でOKです)
Gnosis Safeエコシステム上のDAOツール
では早速作成したウォレットを使用していきましょう。
utopialabs
utopialabsとは?
utopialabsはDAO運営を円滑にするためのオペレーティングシステムです。Utopiaは先月、Paradigmが主導する2300万ドルの資金調達ラウンドを終了しました。
utopialabs特徴
- 給与計算の自動化
- 経費の管理
- 貢献者の管理
- ガス不要のトランザクション
- 透明性の維持
<給与計算の自動化>
チームメンバーやコア貢献者への定期的な支払いを、米ドルまたはトークンでスケジュールします。開始日と終了日を設定することで支払を自動化できます。
<経費の管理>
どの管理者でも署名が可能な経費精算リクエストにより、貢献者に権限を与えることができます。
<貢献者の管理>
貢献者を招待し、役割とワーキンググループを管理し、過去の貢献と各貢献者の総報酬を簡単に把握できます。
<ガス不要のトランザクション>
ガス代を払うことなく、1つのマルチシグトランザクションで支払いを一括実行できます。
<透明性の維持>
ダッシュボードにより、メンバーはリアルタイムの財務報告や財務管理について完全に把握することができます。
utopialabsチュートリアル
1、公式サイトにアクセスし、"Launch App"をクリック
2、メタマスクを繋げて、先ほど作成したマルチシグウォレットを選択します。
3、DAOの名前、支払うトークンの種類、自身のプロフィールを入力します。
4、DAOが作成できたら、「Payment Request」から受取者、金額を入力します。
5、リクエストを確認して、「Confilm & Create transaction」をクリックします。
6、Gnosis Safeの画面でトランザクションが確認できると思いますので、複数ウォレットで承認してください。
7、承認されると、以下のようにHistoryで見れるようになっています。
Coinshift
Coinshiftとは?
Coinshiftは一言で言うと、GnosisSafeをベースにした資金管理プラットフォームです。用途に応じて個人、企業、DAOを選択でき、キャッシュフロー、給与支払い、取引活動のチェックなどの手助けとなるツールです。Tiger Global、Sequoia Capital India、Alameda Venturesが1500万ドルのシリーズAラウンドをリードしました。
Coinshiftチュートリアル
1、公式サイトにアクセスし、ウォレットを繋げる。
2、"Import Existing Safe"をクリックします。
3、Importに以下6つの手順を踏みます(指示どおり行えばOKです)
- "Sign and Authorize"をクリック
- ”Sign and Verify”をクリック、Gnosis Walletを選択
- 用途に応じて、個人・会社・DAOの中から選択
- 名前を入力して"Proceed"をクリック
- Ownerの名前とアドレスを確認し、"Proceed"をクリック
- "Complete Import"をクリック
4、作成できたらトランザクションを残していきます。右上の「New Transfer」をクリック。
5、アドレスとトークンの数量を入力します。
6、「Create Transaction」をクリック。
7、Gnosis Safeの画面でトランザクションが確認できると思いますので、複数ウォレットで承認してください。
8、StatusがCompleteになっていたら完了です。
まとめ
いかがだったでしょうか。Gnosis Safeは色々なプロジェクトと提携していますし、DAO運営を行う上ではとても重要です。周辺のツールも充実してきていますのでこの機会に触って慣れておくと良いかもしれません。トランザクションはエアドロの期待も込めて残しています(笑)