Shardeum(L1チェーン)の概要とエコシステム紹介

こんにちは。0xMach(@0xMach)です。今回は新興L1チェーンのShardeumについて紹介します(WhitePaper、Docsの要約)。また現在テストネット稼働中のDappsを中心にエコシステムについてチュートリアル形式で紹介していきます。

公式LINK

公式サイト：https://shardeum.org/
Twitter：https://twitter.com/shardeum
WhitePaper：https://shardeum.org/ja/Shardeum-Litepaper.pdf

1 Shardeum概要
- 1.1 他のL1チェーンとの比較
2 Tokenomics
3 Roadmap
4 エコシステム紹介

Shardeum概要

Shardeumは、EVM互換のスマートコントラクトプラットフォームで、ノードをシャードと呼ばれる小さなグループに分割することで、作業負荷を分割し、より多くの並列処理を可能にします。このシャーディング技術はスケーラビリティのトリレンマに対する解決策です。スケーラビリティのトリレンマとはブロックチェーンがスケーラビリティ、分散化、セキュリティを実現しようとすると、そのうちの2つしか実現できない、というものです。
セキュリティが必須要件である以上、スケーラビリティと分散化はトレードオフの関係にあります。シャーディングは、セキュリティを維持したままスケーラビリティと分散化を実現する方法を提供します。

*ヴィタリック氏が提唱したトリレンマのイメージ図（出典：https://vitalik.ca/general/2021/04/07/sharding.html）*

他のL1チェーンとの比較

Shardeumは、シャーディングに依存する最初のブロックチェーンではありません。Harmony、Near、Elrondなどが競合しています。しかし、他のシャーディングプラットフォームが取引をブロックにまとめ、ブロック単位でコンセンサスを得るのに対し、Shardeumは各取引に対して個別にコンセンサスを得る点が大きく異なっています。Shardeumの手法は、これらのシャードによる同時処理を可能にし、取引処理にかかる時間を大幅に短縮しています。また、Shardeumは動的状態シャーディングを採用しており、静的シャーディングとは異なり、動的では各ノードが異なるアドレス範囲を保持する必要があります。したがって、各ノードは自動的にTPSを増加させます。

特徴

動的状態シャーディングを使用することにより、真のスケーラビリティを実現
分散化とセキュリティを確保しつつ、高いスループット、低レイテンシー、即時のファイナリティを実現
レイヤー2ソリューションの利用により、さらなる拡張が可能

Tokenomics

Shardeumネットワークは、SHMというネイティブコインを持ちます。このコインは、ネットワークにリソースを提供するための報酬として、バリデータ、アーカイブ、スタンバイノードによって採掘される予定です。また、Shardeumネットワーク上で転送トランザクションやスマートコントラクトの実行に関連するガス料金の支払いに使用される予定です。5%がEcosystem/Airdropsに割り当てられます。

Roadmap

Roadmapは以下のとおりです。2023.Q1にメインネット稼働および$SHMの発行を予定しています。

エコシステム紹介

続いて現在テストネット稼働中のDappsを中心にエコシステムについてチュートリアル形式で紹介していきます。まずはテストネットを触るための事前準備としてネットワークの追加とテスト用トークンを取得しましょう。

＜ネットワーク追加＞
https://chainlist.info/

Network Name: Shardeum Liberty 1.4
New RPC URL:https://liberty10.shardeum.org/
Chain ID:8080
Currency symbol (optional):SHM
Block Explorer URL (optional):https://explorer.liberty10.shardeum.org/